プランは壁付けのI型キッチンです。キッチンの一番基本なプランですね。部屋に対してオープンで、丸見えになってしまう配置。こういった位置にあるキッチンは、扉材が何かというのは大変重要です。お部屋の印象を大きく左右します。
杉の突き板を使った扉に、タガヤさんの手掛かり。タガヤサンの濃い色と、ワークトップに使用した人工大理石の黒がアクセントになっています。まっすぐ通っている手掛かりと木目は見ていて気持ちが良いですね。
手掛かりに使っているタガヤサンは、東南アジアが主産地の材木です。この木は重くて硬いのが特徴ですが、そのさまが「まるで鉄の刀のようだ」というところから、漢字では「鉄刀木」と書くそうです。黒檀、紫檀と並んで「唐木三大銘木」と呼ばれた銘木で現在では日本に輸入される量が極端に減り、大変貴重な材です。
調理機器にはIHヒーターを採用しています。IHヒーターは天板面がフラットなので汚れをサッと拭き取ることが出来お手入れが簡単です。コンロ横は巾300ほどの背の高い引き出しにし、大き目の調味料ボトルなどを収納出来るようにしています。
シンクはW800のステンレス板金シンク。表面仕上げは「バイブレーション仕上げ」という全体をランダムに磨いた仕上げ加工をしています。ヘアーライン仕上げと比べ、ステンレス表面の光の反射が少なくマットな感じがします。ちょっといぶし銀な感じで、渋くてかっこいい仕上げですよね。
そして最後に…奥様がどうしてもどこかに付けたい!と熱望されていた引き戸の食器棚。奥行きが300と通常の食器棚より浅めではありますが、収納の際に食器が奥のモノ、手前のモノと2列にならず、1列の収納なので出し入れがとても楽チン!奥は取り出し難いから、手前にある食器しか使わないの…
なんてこともなくなりますよ。